リモコンの赤外線信号をリピートしロボットカメラを遠隔操作
NHKの災害放送などにも使われているロボットカメラ。
放送センターからは、災害地に設置されているカメラの首振りズームを行う事ができ、
災害地の映像を詳細にテレビに伝える事ができるものである。
最近しばしば耳にするようになった、このロボットカメラという用語を
世間に広めたのは神奈川にある潟Vスコップという小さな会社である。
パン・チルト・ズーム機能を持った小型多機能カメラは、
近年ではSonyやCanonから安価なものが発売されており、その周辺システムを開発しているうちに、
ロボットカメラと呼び始めたものだと言う。
ロボットカメラは、大きく分けて、パソコンで映像を見るタイプのものと、
テレビで映像を見るタイプのものがあり、両者は一長一短であるが、使い易いのは、
やはり、テレビで見てリモコンでカメラの操作ができるタイプのものだろう。
監視カメラとして使った場合でも、ビデオ録画が容易で、証拠能力も高いと言う。
しかし、赤外線リモコンでロボットカメラを操作する時に、問題となる事が1つある。
通常、監視室とロボットカメラが設置された部屋は別室であり、
赤外線は隣の部屋までは届かない。
テレビのリモコンで、隣の部屋のテレビのチャンネルを変えられないのと同じ事だ。
シスコップはこの問題を解決する装置『リモコン・リピータ RR-1』を開発した。
この装置は、リモコンの赤外線信号を受け、その信号をリピートして別室のロボットカメラに伝える事ができる。
カメラまでの距離は500m程度まで増幅なしで使える。
なんと、その信号線は2芯で良く、この装置を見た技術者は一様に驚きを隠さない。
カメラ設置時に発生する工事費用も安価になるわけで
“制御というと何かと大掛かりなものを想像するのはコンピュータ時代の悪い習慣ですね”とは、
開発者の高崎氏のコメント。
おまけに、カメラは同時に3台まで繋ぐ事が出来る。
財布程度の大きさで、テレビの傍に置き、全く制御の遅延もなく,
手に持ったリモコンで別室や屋外に設置されたロボットカメラを制御できるリモコン・リピータ。
こんなアイデアもあったのか!と驚かされる商品であるだけでなく、
これがあって初めてロボットカメラは本当のロボットカメラとなれる。
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